大学の組織や人事は頻繁に変わるもの

大学や大学院というと「時が止まった象牙の塔」という印象を受ける方がおられるかもしれません。


ある意味ではその認識は正しいです。たとえば私は東大の本郷キャンパスに3年ほど通いましたが、大学構内を歩いていて「特に何も変化が見られない。まるでここだけ時間の流れがゆっくりで、東京のど真ん中なのにまるでそうでないどこかのような錯覚」に襲われたことが何度かあります。3年間いつもどこかしら工事していたのですが、工事した前と後で景色がガラッと変わるかというとそんなこともなく「ほとんど景色が変わらないな」と感じたことが多かったです。
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しかし、大学や大学院に入ってからはこの認識でも大した問題がないのですが、受験生がこの意識を持つと少々危険です。というのは、

「大学の中は結構頻繁に組織変革が起こったり、学部や専攻の統廃合・名称の変更が行われている」ものだからです。

たとえば、東大は2016年に文学部の既存の全4学科(「思想文化学科」、「歴史文化学科」、「言語文化学科」、「行動文化学科」)を改組し、「人文学科」が新たに設置されました。

以下、東大のWebサイトからの引用です。

東京大学文学部は1877(明治10)年に設置され、人文学にかかわる学問の継承と保持、発展を目的とした教育組織として、その後いくたびかの改組を経て、1995年(平成7年)には、思想文化学科、歴史文化学科、言語文化学科、行動文化学科の4学科となりました。
近年、急速なグローバル化の進展により世界は不確定化し、複合性の度合いをますます高めつつあり、特定の専門分野における知識や技能だけでは解決できない問題群も数多く存在しています。このような状況において、過去から現在まで蓄積された、人間と社会に関する人文学的叡智を統合的に理解し運用しうる人材が求められています。
このような状況に鑑み、人文学の各領域が提供する教育の相乗効果を高めつつ、領域横断的な教育体制を新たに構築するために、文学部では既存の4学科を統合し「人文学科」を設置しました。

(引用元:http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/news/notices/notices_z1305_00004.html

「学問の独立」という言葉があるように、大学というのは一見社会の流れとは無縁なように見えますが、実際のところ大いに社会や政治に影響を受けて、頻繁に組織が変化したり人事が動くところです。国立大学は特にそうですし、その影響を受けて私立大学も変化を余儀なくされたりします。
文学部などという、古色蒼然としたアカデミズムのイメージがある学部でさえもそうなので、比較的新しい学問領域は推して知るべしです。

ご参考までに、早稲田大学の毎年の入試の変更点はこちら(早大のWebサイトに遷移します)から見られます。毎年何かしら変更点があるのが分かると思います。

つまり、自分が行きたい専門の名前や組織、募集人員などが途中で変わったことに気づかないと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。実際に合格してその大学や大学院の学生になるまでは、自分が行きたい大学や大学院の学部や専攻の情報にはアンテナを立ててよく気を付けておくことをお勧めいたします。一生懸命受験勉強したのに、自分が受験する年に志望校の募集がなかったとか、そもそも志望する専門がなくなっていたなんていう悲劇は避けるべきです。

合格するまでは、志望校の情報収集に気を抜かないようにした方がいいです。いつ、どんな変更があるか分かりません。

いつもありがとうございます。