何を・どれくらい勉強すれば受かるのか
「合格するためには何割正解できればいいのか」というのは、多くの受験生の疑問です。
大学院入試というのは高校生や浪人生が受ける大学受験の一般入試と違って出回る情報量が少ないのと、明確な情報が一般にあまり公開されていません。特に外部からの受験生には全く内情が分かりません。
自分の場合は早稲田の編入・早稲田の大学院・東大の大学院と合計三つの編入・院試を受けました。
一応全て合格するにはしましたが、
いまでもそれぞれの入試の合否のボーダーラインや採点法は、完全には分かりません。
つまり外部の人間が入試のボーダーラインや採点法を知ろうとしてもほぼ不可能だと思った方がいいです。そこに時間やエネルギーを費やすよりも、過去問研究に基づいた受験勉強に回すことを推奨します。
私は受験時代は「どれくらい勉強すれば合格ラインなのか分からないのだから仕方ないな」というスタンスで勉強をしていました。合格ラインが分からないので「まあ、満点を取るつもりで勉強しておけばいいだろう」くらいに思っていました。
自然とそのために過去問を研究し尽くしたのが、良い結果につながったと思っています。
筆記試験で見られている部分とは
これは、とある大学教授がさりげなく仰っていたことですが
「答案を眺めれば、その人が勉強してきたかは分かる」そうです。
もう一度書きます。「わざわざ読まなくても、眺めれば分かる」です。
過去問を見ていただくと分かるのですが、編入や院試の問題というのは「論述式」の場合が多いです。
ということは、自分で文章を作って書かなければなりません。文章には、その人の思考レベルが見事なほど反映されます。
それまでどんなことをどのレベルまで勉強してきたかというのは、その道のプロの教授からしたら「読まなくても眺めるだけで分かる」ようです。
逆に言うと試験勉強は、その道のプロの教授が「眺めた」時に「おや、この答案作成者は勉強しているな」と思わせるつもりで勉強すればいいということです。
早稲田大学の編入試験を受けた際、面接で「この答案を見ると、君はこの試験のために勉強してきたのが分かる。勉強、しましたか?」と言われたことがあります。
実際、結構な時間を(飲み会や遊びを全てお断りして)受験勉強に費やしていました。今から思うと勉強ともいえないお粗末なレベルの勉強でしたが・・・・。
全く勉強しなくても筆記試験で通る可能性はあります。実際、それで受かる人もいます。
しかし「殆ど勉強しないで受けて、まあ、あわよくば合格出来たらラッキー」という姿勢は「まともな大学のまともな研究室」が相手だったら「どこか甘く見ている」というのが伝わると思った方がいいです。
あなたの作成した答案(筆記試験なら、ほとんど論述です)を見る人間、二次試験の面接官は大学教授、つまり「その道のプロ」だということを念頭に置いておきましょう。