受験勉強のモチベーション維持について

いろいろな年代・試験の受験生と接触していると、合格結果をたたき出す人には一定の共通点があることに気づきます。その一つは「自分の中から出てきた、完全オリジナルかつ前向きな動機があるかどうか」です。

なぜ大学編入・大学院進学をしたいのか?という根本のところです。

「大学や大学院に行きなおしたい」という方の理由を聞くと、高確率で残念な回答をする方がいらっしゃいます。

たとえば「自分の出身大学が嫌いなので、学歴ロンダリングしたいから」「○○大学に憧れているから。あそこに入れるなら、正直どこでもいいし何の専門でもいい」などです。

しかし果たして、こういう後ろ向きな動機しかない人を歓迎する大学があるでしょうか。

受験で合格する人はこれとは対照的に、明確かつ前向きな動機があります。勿論そういう方に上記のような動機が全くないとは言いません。しかし他に前向きな動機があって、そちらのほうが強いです。

例えば自分の例で恐縮ですが、私が学士編入した際の動機はざっと書くと以下でした。

「中国思想(東洋哲学)に大学時代から興味があった。就職後、仕事をしながらも独学でずっと本を読んだり講座に行ったりしていたが、本はたくさんある中からどれを読んだらいいのか分からないし、Webにある情報の真贋の見分けもつかない。

講座は初学者向けの講座ばかりな上に、若い人を対象にした東洋哲学の講座がない。

例えば早稲田大学のエクステンションセンター(公開講座)の東洋哲学系の授業は日中の昼間開催ばかりだ。つまり、月金フルタイムで働いていると受講できない。

社会人時代、これがほんとうに不満で早稲田に「エクステンションセンターの東洋思想系の講座を、土日に開催してほしい」とメールした位だ。

つまり、自分の中にずっとある『もっと中国思想をきちんと体系立てて学びたい』という気持ちを引きずったまま死んだら、必ず後悔する。『あれをやりたかったな』と思いながら息を引き取る、そんな人生は最悪だ」と思ったのが私の一番の受験動機です。

こういうオリジナルな自分ならではの動機は最も重要です。何故ならこれが強ければ強いほど受験勉強する気になりますし、長い受験勉強で自分を奮い立たせるエネルギーの源泉になるからです。面接試験でも必ず訊かれます。

「自分の内側から自分の言葉で出てくるどうしても達成したいという」動機に勝てるものはありません。経験と観察からの偽らざる実感です。

ですから、その方が受験で成功できるかどうかはある程度最初で分かります。なぜ大学・大学院に入りたいと思っているかを聞けばいいからです。

受験で結果を出す人は例外なく、自分の内なる声というモチベーションを持っています。しかし、多くの人はそこまで強烈な衝動を以って受験勉強をしていません。なので「いつの間にか勉強しなくなってしまう」のです。

本当に大学・大学院に行きたいのであれば、なぜ時間と労力とコストという代償を支払ってまで進学したいのかを、とことん自分に確認することを推奨いたします。

その際、「自分の出身大学が嫌いなので、学歴ロンダリングしたいから」「○○大学に憧れているから。あそこに入れるなら、何の専門でもいい」などのネガティブな理由しか思い浮かばない場合、今一度考え直した方がいいかもしれません。それとは対照的に進学するための明確な理由がある場合、合格できる率は高いでしょう。