通信課程の大学卒は大学院受験でハンデか

通信制の大学出身の方から、下記のようなメールを頂いたことがあります(内容は若干変えてあります)。

通信の大学に入学した者です。家庭の経済状況等ありますが、私自身、学士の資格を先ずは取りたいと思い、○○大学の通信教育課程に入学いたしました。

(中略)

これ以上、話すと、まだまだ足りませんので、省略させて頂きますが、お聞きしたいことは、『通信教育課程を卒業すると、全日制の大学卒に比べて社会的な認知度にハンデとなるのでしょうか?』

これから大学院を目指したいと思っているからです。何か知っていたら、お教え願えますでしょうか。

以下、ご回答いたします。

「通信制と全日制ともに大学であることに変わりはないので、進学でそれがハンデとなるのは、あってはならないことです」というご回答をするのが一番無難なのだろうと思います。

が、実際のところこれは建前であり、通信制と全日制の学生では扱いが全く違うでしょう。

表層的な部分で見えるように差をつけるといろいろと問題になるので、目立たないところでさりげなく違う扱いをしているため見えにくくなっているだけです。

早大に2年、東大院に3年いて、高校中退から大学に入ってきたとか高校で落ちこぼれてどうしようもないところから一念発起して大学に入ってきたという学生はパラパラと見かけたのですが

「通信制の大学から編入してきました・大学院に来ました」という学生は(あくまで私の経験では)お会いしたことがないです。

実は私も1年ほど、通信制大学の学生証を持っていたことがあります。それなりに名の通った大学の、通信課程でした。
その経験を踏まえて言うと「通信制の大学生と、全日制の大学生は世間的な評価・扱われ方が全く違う」と思います。

理由の最たるものは、通信制の大学生というのは言葉は悪いですがお金さえ払えば無試験で誰でもなることができるからです。

通信制の学生証を持っていた当時、「これは学割を利かせる時に使えるだけで、社会的にはほぼ価値がないな」と強く思った記憶があります。

私の経験と観察では「通信制の大学生が全日制の大学に編入する、または大学院に進学する」際には全日制の大学生よりも不利だと思います。これは自分が面接官の立場に立った状態でシュミレーションしてみたら納得するのではないでしょうか。

大学院の一次試験というのはペーパーテストですので、あくまでテストで分かる学力勝負のためこうした背景は問われません。単に先方が求める学力を提示すればいいだけです。

必要な勉強さえしていたら一次はパスすると思います(同時に、一次で落ちるようだったら求められる学力レベルに到達していないということなので、進路を考え直した方がいいかもしれません)。

ですから、いかに「二次試験の面接で、面接官を安心させられるか(この学生を合格させて自分の研究室に入れても大丈夫だと思ってもらえるか、授業についてこれる、つまり求めているレベルの学力がある学生だと教授に思ってもらえるか)」が勝負だと思います。

「表面的にはフェアな戦いだが、自分は通信制なので全日制の大学を出ている人間よりハンデを背負っている」という意識で勉強と面接準備を上乗せするべきです。

もしあなたの努力が全日制の学生と同じ量であれば、残念ながら全日制の学生に軍配が上がる可能性が高いと思います。

いつもありがとうございます。