『働きながら60歳で慶應義塾大学を卒業した私の生涯学習法』

ロールモデルを見つけ“「私には無理」から「私にもできる」に”

社会人で「いつかは大学に行けたらいいなあ」と思っても、多くの方は「いや、でも無理だろう」と実際に行くための具体的アクションを躊躇します。

何故か、というと単純な話で「周りにそういうことをやっている人がいないからイメージが湧かない」→「なんだか怖いからやめよう」という感情が沸き起こるからです。

恐怖の原因はたいてい情報不足です。逆に言えば情報を仕入れれば「イメージできないから、自分がやるのは怖い」という恐れの感情はだいぶ弱まります。

今回ご紹介する本はこの「恐怖を弱める」のに大変貢献してくれる情報源です。

作者は『働きながら60歳で慶應義塾大学を卒業した私の生涯学習法』というタイトルの通り、60歳で慶應大の通信教育課程を卒業された方。平均卒業年数8年・卒業率3%の難関を乗り越えて卒業した女性です。

「そういう人は特別だ」と言うかもしれませんが、決してそんなことはないと思います。

こと社会人の大学入試に限定して言えば、具体的に実現に向けて行動したかしなかったかという一点が明暗を分けるというのが自分の経験からも言える正直な実感です。勇気を出して実際にやってみると、意外とできるものです。

本書の中で、作者の大森さんも同じような事を述べています。

当時の私は、勉強・仕事・子育て(母子家庭)・家事を並行し、卒業までに12年かかりましたが、「どうしても大学を卒業したい!」という一念で夢を叶えたのでした。
ここでそれを自慢しようというわけではありません。80歳で勉強をはじめる人もいれば、卒業目指して12年以上勉強を続けている人もいます。「その人たちは特別なのよ」と言いたいでしょうが、それは違います。
・何かをはじめるのに「もう遅い」ということはない
・「諦めない」ということの大切さ
・「思い続ければ願いは叶う」
ということです。つまり、「一歩を踏み出す勇気」と「チャレンジ精神」、それと「好奇心」があるかないかの違いだけです。

仰る通りだと思います。
少ない情報を想像で補うと、「いつかは大学に行きたいけどきっと自分には無理」という結論にとても陥りやすいです。

しかしこうした本で「実際にやり遂げた実在の人物」の話を読むと「本当にこういう人がいるんだ」→「もしかしたら自分も出来るかもしれない」と思えるようになります。

本書の中で大森さんが至るところで書いていますが「できない理由を探さない」ことはとても大事です。

何故なら多くの人ができない理由を探して勝手に諦めます。
そのため実際に行動する人が少なくあまり知られていないのですが「社会人からの大学進学ルート」は多くの人が想像するより、はるかに実現率が高いものです(騙されたと
思って、ためしに具体的に一歩踏み出してみれば分かります)。