大学院進学は「手段」であって「目的」ではない

大学院に行って、どうしたいのか?

大学院入試で不合格になる方をよく見ていると一つの顕著な傾向が浮かび上がります。

それは何か?と言うと「とにかく大学院に入ることが目的」になっているということです。

例えば不合格の理由を「研究計画書が悪かったから」という事は容易です。しかしこれはもっと根源的な問題を含有しているケースが多いです。

大学院というのは本来「ある対象をもっと勉強・研究したいから」という動機で行くものだと思います。

ですから不合格になった時に「大学院に入るためには、研究計画書に書いた研究内容を変えなければ!」という思考になったら、この辺りを本末転倒されている可能性があります。

そもそも大学院に行って、どうしたいのか? どうなりたいのか? を言語化し面接官である大学教授に自信をもって言える状態にしていなければなりません。

この洗い出しが不十分なまま研究計画書を書くと、上位校であればあるほど面接で不合格になる率が上がります。

大学院入試は大学受験の一般入試(高校生が受ける大学入試)より明らかに簡単なことが圧倒的です。正直、筆記試験を通るだけなら殆どの大学院は思っているより簡単にパスします。

しかし「筆記試験は比較的簡単なのであっさり通るが、一般入試にはない面接試験で落ちる人が大変多いのが大学院入試」です。

面接でアピールしなければならないポイントは専門によって違う

ちなみに私の場合、大学院進学の理由は「とにかく東洋思想(中国思想)の勉強がもっとしたい。そのために会社を辞めるくらい、もっとこの学問を知りたかった」です。

将来のキャリア的にどうとかではなく単純に学問をしたくて、実際そのために会社を辞めました。それくらい本気でやりたかったです。東大大学院に行くための受験勉強の際も「最低限の受験勉強で合格最低ラインに届けばいい」とは微塵も考えませんでした。

「東大大学院の選考基準がどうであれ、関係ない。すべての科目で時間の限りベストを尽くし、できるだけ高い点数を取る。どうせ大学院に入ったら、受験勉強で培った学力を基礎にして学問研究するのだから学力は高いに越したことはない」という意識で受験勉強していました。

この経験から「最小限の勉強量で何とかギリギリ受かればいい」と考える方は、大学院入試の動機を一度見直したほうがいいのではないかと考えます。

しかし私のこの大学院受験の動機「とにかく純粋に学問がしたい」と同じ姿勢を、そのままMBAのように「実務的な」大学院の面接に持ち込むと完全にN.G.です。

というか、この動機を受験の最大の動機として掲げると思考停止に陥りやすいのと、面接や提出書類でのアピールの仕方や方向性をちょっと間違うとどの専門でもアウトなので、注意が必要です。

特にMBAなどの実務系の院では「昔ながらの学問領域ではウェルカムな“崇高”な理由かもしれないけど・・・、そんな時代錯誤な姿勢でMBAに来られても困る」と言われて確実に不合格になるでしょう。

つまり大学院入試を突破するためにはまず自分を知り、それから相手を知って、戦略を変えなければなりません。

そのためにはまず根源的に「これがやりたい」「こうなりたい」と言う動機を見つけられるといいと思います。その上で綿密に戦略を練る必要があります。

「目的達成のためには、この大学院では不適当かもしれない」と思うなら大学院の志望先を変えてもいいし、そもそも進学を止めてほかのルートを選んでもいいと思います。

大学院進学と言うのはあくまで手段であって、目的ではないということを、最初から念頭に置いておくことを推奨いたします。