中学校レベルの英語からやり直すべき?

「自信がないから、中学レベルからやり直したい!」

時々「今までの人生で全く勉強してこなかったから、中学レベルの英語からやり直しています」という方にお会いすることがあります。

その勉強熱心さは素晴らしいと思います。が、よくよく状況をお伺いすると大抵「いや、それは中学レベルの勉強からやる必要はないのでは・・・」と思う事が多いです。

個人的な観察と経験上、何でもまず高校レベルの勉強から着手したほうがいいと思います。どんなにそれまで壊滅的に勉強してこなかったとしても、大体なんとかなります。

語学(英語)に関して言えば英文法は(中学レベルの英語の知識が例えまるっきり無かったとしても)高校レベルの英文法を勉強すれば自然と中学レベルもカバーされます。

確かに勉強というのは積み重ねなので、段階を追って勉強していくのが理想です。

しかし同時に、入試までの日数は有限です。

受験勉強というのは、直前期に9割の方は時間が足りなくなります。

永遠に時間があるかのように勉強していると、いつまでたっても終わりません。最悪のケースとして「今回の受験は間に合わなかったから来年受験しよう」という流れになってしまいます。

まずは高校レベルの勉強に着手してみて「まるで分からない。これはダメだ」と思ったら中学レベルの勉強に立ち戻っても遅くないでしょう。

そして多くの方は、中学レベルまで戻らなくても支障ないことに気づくと思います。

「じっくり勉強する」という考え方に潜む罠

こういうことを言うと「いや、私は今まで勉強してこなかったから基礎からじっくりやったほうが」と思う方もいるのではないでしょうか。

しかし「人間の脳は忘れるようにできている」というのが受験勉強の大前提です。英語に限らずですが、「一度頭に入れた知識は、メンテナンス(復習)しないと忘れてしまう」ものです。

例えば東大の一般入試で合格する人は現役の高校生が6割以上であり、浪人生よりも多いと言われています。

東大現役合格者の割合・年度別推移グラフ
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(引用元:http://todai.kawai-juku.ac.jp/exam/occupancy/

現役で受かる人もいれば、何年浪人しても落ちる人がいるのが入試というものです。
この理由はむろん複合要因ですが、その一つは「大量の知識を頭の中に維持し続けることが難しい」からです。

これは、ある大学生に「なぜ現役で受かる人もいれば、何年浪人しても受からない人がいるのか?」と聞いた時に返ってきた答えです。

ゆっくりやればやるほど、初期に勉強したことからどんどん忘れていきますし、一度頭に入れた知識を完全体で維持し続けるのは相当手間がかかるものです。常に復習していないと忘れてしまうからです。

受験勉強というのはそもそも「大学でやりたい勉強をやるための関門をパスするための手段」に過ぎません。

さらに言えば、編入試験や大学院入試で求められる英語はそれほど高いレベルを求められないことが殆どです。要領よく必要な分だけ勉強すれば、多くの方が思っているより短期間で必要なレベルに到達できます。

妙な完全主義は捨てて、さっさと要領よく終わらせて合格し、大学や大学院で「自分が本当にやりたい勉強や研究」をしよう!という考え方にシフトしたほうがいいと思います。