東大大学院・総合文化研究科とは

リベラル・アーツ教育を基に、新しい研究を目指す大学院

東大の学生は入学した最初の2年間、「教養学部」というところで主に教養教育(リベラル・アーツ教育)を学びます。

東京大学に入学するすべての学生は、前期課程と呼ばれる最初の2 年間は、教養学部に所属し、教養教育(リベラル・アーツ教育)を受けます。この教養教育では、広範で深い教養と豊かな人間性を培いながら、その後の様々な専門分野で先進的に取り組むために必要とされる、土台となる十全な知識と、既存の知識を批判的に吟味し独自の観点を創造しうる学術的な方法を身につけることを通して、自分の進むべき専門分野が何であるのかを見極める力を養います。

(引用元:http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/about/education/CAS/index.html

2年間一般教養を学んだ学生は、3年進学時に自分が興味のある分野に進学しますが、希望する学生は教養学部に継続して所属することもできます。3年~4年の教養学部の構造は下記のような構造になっています。

「超域文化科学分科」、「地域文化研究分科」、「総合社会科学分科」の3分科からなる文系の教養学科、「科学技術論」、「地理・空間」、「総合情報学」、「地球システム・エネルギー」の4コースからなり文理融合分野をカバーする学際科学科、および「数理自然科学」、「物質基礎科学」、「統合生命科学」、「認知行動科学」の4コースに加えて「スポーツ科学」のサブコースからなる理系の学科である統合自然科学科の3つの学科から構成されており、それぞれ特色ある教育を行っています。

(引用元:http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/about/education/CAS/index.html

この「教養学部」で学んだことをさらに深めて発展させた研究を行う大学院が、「総合文化研究科」です。興味のあることを従来のオーソドックスな学問的アプローチではなく、新しい切り口で自分の興味がある学識を深めたいという方に向いている大学院です。

総合文化研究科(大学院)は大きく5つの専攻に分かれます。

言語情報科学専攻、超域文化科学専攻、地域文化研究専攻、国際社会科学専攻、広域科学専攻(生命環境科学系・相関基礎科学系・広域システム科学系)です。以下に、各専攻がどのような事をやっているかをご紹介します。

 

言語情報科学専攻

言語情報科学専攻は、人間の知的活動の根幹といえる言語活動を多角的に考察することをその研究教育活動の主眼とする。文化・社会のなかでの人のいとなみとしてことばをとらえる人文・社会科学的アプローチから、ヒトの脳や計算機の働きとの関係でことばをとらえようとする自然科学的・工学的アプローチにいたるまで、多岐にわたる視点を提供すること,ならびに数多くの言語を研究対象としてカバーすることを通じて,国際性と学際性という総合文化研究科の学問理念を「ことば」を軸に具現化することをめざし,研究・教育の分野のみならず社会の実践的分野においても国際的に指導的役割を果たすことのできる人材を養成することを目的とする。

超域文化科学専攻

表象文化論、文化人類学、比較文学比較文化を専門分野とするスタッフがそれぞれの視点からの経験や知見を示しつつ、国家や社会を超えてグローバル化した文化現象や、ジャンルを横断する文化的活動への有効なアプローチを提示する。扱われる内容は、伝統儀礼や民俗芸能、グローバルな文化とその多元的な表現様態、メディアやテクノロジーと芸術との相互交渉、記号システムの形式や構造、異文化間の移動や交流など、多岐にわたり、分析の方法も、文献批判、フィールドワーク、ネット社会の動態記述などを踏まえ、最新の理論的フレームの積極的な開拓に努める。このような教育を通じて、パラダイム変換を迫る現代の錯綜した状況に対応できる、開かれた文化主体を形成し、研究・教育の諸分野や、実社会の様々な現場に向けて国際性と学際性を兼ね備えた指導者的人材を養成することを目的とする。

地域文化研究専攻

研究については、各教員が専攻する地域・ディシプリンの考究を深化させるとともに、地域やディシプリンを横断するアプローチを展開し、特殊・個別的なものから普遍性へといたる方法を模索することを目的とする。教育においては、個々の地域文化にかんする豊かな知識と理解をもつと同時に、当該地域の特殊性にとどまらず、自らの研究を全世界的な文脈のなかで捉えることのできる視野と洞察力をもつ人材を育成することをめざし、言語や宗教、習俗や思想の差異を越えた多文化共存の道を求めることを目的としている。

国際社会科学専攻

国際社会科学専攻は、国際関係論コースと相関社会科学コースの二つのコースから成り、国際化に伴うさまざまな現象を社会科学的に解明することを目的としている。国際関係論コースは、国際政治、国際経済、国際関係法、国際関係史など、多様な接近方法をもとに、国際関係を総合的にとらえるものである。相関社会科学コースは、社会科学の基礎領域である、法、政治、経済、社会についての学問的知識を横断的にとらえ、現代の社会現象を総合的に解明するものである。このような理念のもとに、国際社会科学専攻では、新しい時代にふさわしい専門的な研究者の育成を主眼におき、学術的な成果を社会へ還元することを目標とする。また、それとともに、大学、研究所の研究者・教育者のみならず、国際機関や官庁、NGO、民間シンクタンクなど幅広い分野で活躍する専門的知識を身につけた国際的な人材を生み出すことも目指している。

広域科学専攻 生命環境科学系

生命環境科学系では、遺伝子から人間に至るまで、さまざまなレベルの生命現象について、「ライフダイナミクス」の観点から総合的・複合的な研究を行うことを目的としている。従来の理系・文系という分類をこえ、生命に関して分子からヒトまでを包括するきわめて学際的で先端的な研究・教育組織である。研究分野は、細胞生物学、生化学、生物物理学、分子生物学、スポーツ科学、脳科学、心理学、教育学などの諸領域におよぶ。また、研究対象は、DNA、蛋白質、細胞など生命体の基本的構成単位であるミクロな部分から、組織、器官、個体に至るまでの構造、発生、機能、 さらに人間の身体の構造と機能、心理など多岐にわたっている。それぞれの研究者は、各々の領域で個々の対象を深く掘り下げた上で、研究者相互の交流と啓発によって領域横断的な視点を高め新しい生命科学の構築をめざそうとしている。学生の教育においても、個々の学生がそれぞれの領域・対象で先端的な研究を推進できる基本的な知識と手法を十分身につけた上で、分子から細胞、組織と積み上げて人間を理解する方向と、ミクロな生命環境科学のあり方を考える方向とを持った人材を養成することを目的としている。

広域科学専攻 広域システム科学系

現代世界の複合的問題の全体像の把握と解決には、問題を構成する諸要素を個別科学の手法で分析することに加えて、要素のあいだの関係に着目し、部分と全体の関連を解明していくことが有効となる。このような視点がシステム論の考えであり、広域システム科学系は、さまざまなレベルの複雑な事象の解析や問題の解決に、システム的な思考を駆使して、総合的・複合的に取り組むという理念のもとに研究教育活動を展開している。
取り扱われる対象は、宇宙、地球、生態系、生命システムといった自然システム、情報システム、工学システムなどの人工的なシステム、さらにそれらが複合化した環境システムや都市・地域システムなど、実に広範囲にわたる。本系では、学際的・総合的視野を持ち、システム思考を自分のものとし、教育・研究の分野および社会の実践的分野において活躍できる人材を養成することを目的とする。

広域科学専攻 相関基礎科学系

本系の自然科学を専攻するグループは、「クオークからインテリジェントマテリアルまで」の標語のもとに、素粒子・原子核、原子・分子からさまざまな高次構造体にいたるまでの物質構造について、階層縦断的な仕方で研究することを目的としている。他方科学史・科学哲学を専攻するグループは、現代社会における科学活動のあり方自体の解明を研究目的としている。そして系全体としては、この両者の研究活動が相互に刺激し、活性化しあうような体制作りを目指している。このような研究上の目的を背景に、現代の科学技術の基礎を担い発展させると同時に、社会のなかでの科学技術のあり方を意識して、人間や生命の環境との共生を考えることのできる問題解決型の人材を育てることを教育上の目的としている。

(引用元:http://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/academics/grad/purpose/index.html

上記のいずれかに興味のアンテナが反応したら、ぜひサイトで詳細を確認してみてください。

従来のオーソドックスな学問的アプローチではなく、新しい切り口で自分の興味がある学識を深めたいという方に向いている大学院です。

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