受験勉強にトラブルが100%発生する理由

「いつかは大学院に行きたい!」を実行すると何らかの抵抗に遭う

私たちは何か新しいことをしようとする時、多かれ少なかれ抵抗を感じたり、外部から抵抗を受けたりします。これは何故かというと「ホメオスタシス」が作用するからです。

人間は一度手に入れたものや現状を手放すことに抵抗を感じる生き物です。つまり、現状を維持しようとします。
これは一度社会に出た人間が、「大学に行こう・大学院に行こう」という新たな動きを見せた時にも必ずどこかで発生します。

ホメオスタシスとは何か?

『達人のサイエンス』の著者ジョージ・レナードの言葉を借りると

「ホメオスタシス」とは・・・

変化に対抗して平衡状態を維持しようとする働きのことを「ホメオスタシス」(恒常性)という。この作用はバクテリアや蛙、さらには人間個人、家族、文化の総体に至るまで、あらゆる自己調整システムにみられるものだーーしかも身体・文化の総体に至るまで、あらゆる自己調整システムにみられるものだーーしかも身体・物理面の機能だけでなく、心理や行動の面でもあてはまるのだ(P.116)

暖房や冷房が、部屋の設定温度部屋の温度が均一に上がったり下がったりする現象や、真水の中に塩を入れて時間をおくと塩分濃度が均質になる現象というとイメージしやすいでしょう。

つまりホメオスタシスとは「現状を維持しようとする働き」です。今ある状況を変えようとすることに対する抵抗とも言えます。

何かを変えようとすると「変化しようとする者に対する抵抗」が必ず発生します。具体的に言うと貴方が「大学に行こう・大学院に行こう」と思い、そのための新たな動きをしたとします。

すると家族が「本当に受かるの? やる価値があるの?」と言ってきたり、仕事がらみで時間の拘束が増えたり、勉強をするために遊びの誘いを断ると友達から「付き合いの悪い奴」と言われたりします(ちなみに自分は、これらを全部体験しました)。

ホメオスタシスが起こった時の対処法

レナードによるとこのような「ホメオスタシスは現状があまりよいものでなくても、それを維持しようと働き続けてしまう」ものであり、大事なのは「ホメオスタシスからの抵抗と揺り戻しをあらかじめ想定しておくこと」だと言います。

つまり、あなたが「大学に行こう・大学院に行こう」という「現状を変化させる動き」をした時、必ず何らかの形でその目標達成を阻む動きが発生します。それを予測しておかなければなりません。そして何らかの邪魔が入った時に「やっぱり駄目なんだ」と思わないことです。

レナードは下記のように述べます。

問題なのはホメオスタシスが、現状があまり良いものでなくても、それを維持しようとし続けてしまうことである。(中略)ホメオスタシスは、あなたにとってその変化がいいのか悪いのかを区別できないーーこれは忘れないでおこう。ホメオスタシスはどんな変化にも抵抗するのだ。二〇年も運動せずに生活してきたので、あなたの肉体は激しい運動などしない生活スタイルを「正常」とみなしている。そしていい変化ですら脅威と感じてしまう(P.118~P.119)

受験勉強をして大学や大学院に入るというのは、著しく「現状を変化」させるものです。

従って何らかのホメオスタシスの発生は避けられません。この抵抗と揺り戻し(もともとの状況に戻そうとする動き)が起こるということを予測し、発生した時にびっくりしないことが大事です。

レナードの言葉を借りれば「もし親しい人たちの中からあなたの自己改革を陰に陽に妨害しようとする者が出ても、それに驚いてはならない。それはあなたのじゃまをしたいのではなく、単純にホメオスタシスの作用にすぎない」(P.123)ということを、あらかじめ頭に入れておきましょう。

この意識を持って受験勉強をスタートすることは、途中で諦めたり挫折しないために必ず役に立ちます。