研究テーマは○○が鉄則

研究計画書を作成する時のテーマの選定、つまり入学したら何を研究するのか? で多くの人は迷います。
そしてたいていの人が最初に選ぶテーマは「大きすぎ」です。「研究者(教授)から見たらカバーする範囲が広すぎて、とても無理だろうと感じるレベル」までしかテーマを絞れていません。

学生時代に読んだ研究計画書作成に関する書籍に「研究計画書に記載する研究テーマは、こんなに小さくていいの? と思うくらいまで絞ってちょうどいい」と書いてあった記憶があります。これは、自分の経験に限って言えばまさにその通りだと思います。

例えば私の専攻(中国思想)を例に挙げて説明いたします。

研究計画の題材として「1100年頃の中国仏教と道教と儒教の比較」というテーマを選んだとします。
教授からしたら、これはもう、まず無理だと分かるテーマ選定です。
明らかに大きすぎて恐らくよっぽど優秀な人でなければ無理だからです。

何故かというと、こういうテーマ選定をしてしまうと仏教と道教と儒教を全部一通り勉強して、文献を漁り、比較検討してから論文を書かなければなりません。これは、とても膨大な量になります。

(ちなみに1100年頃の中国の仏教・道教・儒教は、それぞれがそれだけで膨大な範囲なので、仏教だけ、道教だけ、儒教だけを研究している研究者がいるのが普通です)

しかし、全くその分野の勉強をしたことがない人からすると、「1100年頃の中国仏教と道教と儒教の比較」というのが何となく面白そうだし(そんなことないですか?)一見形になっているテーマのように見えてしまうのが怖いところです。

またよくあるパターンとして「西洋文化と日本文化の比較」的な事をやりたいという方もいらっしゃいます。これも先の例と同じです。つまりこれを研究するためには西洋文化と日本文化を一通り勉強しなければならず、それだけで恐ろしく範囲が広くなります。

では、どうしたらいいのでしょうか。

研究計画書のテーマの選定の際には、自分が志望している大学の研究室の学生が、どういうテーマで卒業論文や修士論文を書いているかを確認するのが一番確実でしょう。多くの研究室では、Webサイトでこれを公開しているので情報収集は容易です(もちろん、公開していない場合もあり得ます)。

東大の研究室を例に挙げると、例えば下記のような感じです。

東京大学大学院人文社会系研究科 東京大学文学部 心理学研究室 博士・修士・卒業論文題目

こういう情報をまずWebサイトでリサーチしてから、自分の研究テーマを検討することをお勧めいたします。「研究計画書に記載する研究テーマは、こんなに小さくていいの? と思うくらいまで絞ってちょうどいい」です。あれも、これもやりたいと欲張っても、まず出来るものではありません。